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目黒川沿い / 目黒区青葉台
マウスピース型カスタムメイド矯正装置 『インビザライン』
ブラケットを使わずに歯を動かす
マウスピース型矯正装置・アライナー型矯正装置の最大の特徴は、ブラケットなどの固定式の矯正装置を使わずに歯を動かせることです。
従来は、矯正治療で精密に歯を動かすには、ブラケットとアーチワイヤーが不可欠でしたが、アライナーの設計・製作にコンピューターを用いるCAD/CAMを利用するなど、様々な工夫がなされたことにより、かなり広範囲の歯列矯正がマウスピース矯正でできるようになりました。
ブラケットを装着しないので、食事や歯みがきに影響なく歯列矯正できることが最大のメリットです。
マウスピース型矯正装置の一般的な適用範囲
マウスピース型矯正装置・アライナー型矯正装置単独での矯正治療には、以下の症例が適しています。
- でこぼこの程度が軽い、軽めの不正咬合
- 奥歯の噛み合わせの前後的なずれが少ない不正咬合
- 上下の噛み合わせの前後、または左右のずれが少ない不正咬合
- 垂直的なずれ(開咬・過蓋咬合)がない不正咬合
アタッチメントマウスピース型カスタムメイド矯正装置『インビザライン』は、CAD/CAMにより最後までのアライナー装置が設計されるため、毎回x印象採得(歯型とり)の必要がないことや、「アタッチメント」と呼ばれる歯の移動の確実性を増す付加装置が利用できる点が特徴で、当院では全顎的なマウスピース型矯正治療(アライナー型矯正治療)では、主に『インビザライン』を採用しています。
一方、軽微な後戻りの再治療など小規模な部分矯正をマウスピース型矯正装置で行なう場合には、費用対効果を考慮し、『アソアライナー』などの、毎回印象採得をして技工士さんにセットアップしてもらうタイプのアライナーを用いています。
適切な治療システムの選択が重要
透明なマウスピース・アライナーなど、着脱式の矯正装置で歯を動かす治療自体は、従来から多々行われており、現在では以下のような様々なアライナー型矯正治療システムが登場しています。
- CAD/CAM によるアライナーの設計・製作や、技工士による個々のアライナー製作によるもの
- 治療の当初に最後までのアライナーをセットで製作するシステムや毎回印象採得を行うシステム
- アタッチメントなど付加構造物の有るもの、無いもの
- アライナー自体の材質や厚さの違い
単純な歯の移動の比較では、一般的に、マウスピース型矯正装置と比較してブラケットとワイヤーを用いた矯正治療の方が三次元的に様々な移動が行ないやすいため、マウスピース型矯正装置が従来のあらゆる矯正治療の代替にはなりません。
そのため、
- マウスピース型矯正装置の適用に、無理のない症例・治療方針であること
- 実用に応じて他の矯正装置との適切な併用を検討すること
が重要であり、誤って適用すると十分な治療結果が得られない場合も出てきます。
マウスピース型矯正装置で十分な治療結果が得られない場合は、他の矯正装置を考慮する必要性も検討されます。マウスピース型カスタムメイド矯正装置『インビザライン』など単独では治療の難しい不正咬合では、ブラケット装置の(短期的な)併用や、見えにくい部分での限定的な使用などが必要になってきます。これらを考慮すると、不正咬合の状態や、治療の流れ等によってはむしろ当初から裏側の舌側矯正での治療の方が適する場合もあります。
当院の初診相談では、患者さんのご希望を踏まえ、不正咬合の状況から適切な治療の仕方を想定してご説明をしておりますので、安心してご相談ください。
マウスピース型矯正装置の注意点
着脱式の矯正装置なので、アライナーを毎日20時間以上装着する必要があります。アライナーの使用不足により予定どおりの歯の移動が得られないとアライナーと歯並びが合わなくなり、治療が進行しなくなってしまいます。
そのようなことがあると、治療期間の長期化だけでなく、アライナーの再設計、追加製作などが必要になる場合もあり、状況によって患者さんに追加の費用がかかる場合も出てきますので、ご自分の生活スタイルの中で上記の装着時間を長期間継続できるかどうかを、事前によくご検討ください。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置『インビザライン』治療の流れ
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検査・診断を行い、治療計画を確定します。
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アライナー製作のため、歯型データなどをインビザライン・ジャパン社に送ります。
アライナーは、コンピューターでシミュレーションして、治療開始から最後まで全ての分が製作されます。 -
アライナーを装着した状態です。よく見ると、透明なマウスピースが見えます。
1日の装着時間は20時間以上。歯の動きに合わせて、2週間ごとに新しいアライナーに交換します。約3ヶ月に1度来院してください。 -
保定観察
マウスピース型矯正装置『アソアライナー』の治療例
患者さんは前歯のでこぼこを気にされて、マウスピース型カスタムメイド矯正装置『インビザライン』での矯正治療ご希望で来院されました。診断の結果、症状が軽度のため、患者さんの費用負担を考慮して、マウスピース型矯正装置『アソアライナー』での治療をご提案しました。約7ヶ月後、ほぼ治療が終了しました。
軽度の叢生症例だったこともあり、短期に治療を終了できました。
主訴:前歯のでこぼこが気になる
診断名あるいは主な症状:軽度の叢生
年齢:32歳
治療に用いた主な装置:マウスピース型矯正装置(インビザライン)
抜歯部位:なし
治療期間:7か月+保定
治療費概算(自費):約950,000円
リスク副作用:
個人差はありますが、初めて装置を付けた時は疼痛や圧迫感などが生じます。
マウスピースの使用不足があると予定通りに治療が進まず、良い治療結果が得られない可能性があります。
リテーナーを使用しないと後戻りがあります。
治療前後の比較で稀に歯根吸収が見られることがあります。
稀に歯が癒着していた場合、動かないことがあります。
不正咬合の状況により、歯肉退縮やブラックトライアングルが見られる場合があります。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置『インビザライン』について
- マウスピース型矯正装置「インビザライン」は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。材料については日本の薬事認証を得ております。
- 米アライン・テクノロジー社の製品の商標であり、インビザライン・ジャパン社から入手しています。
- 日本国内にも医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は存在します。
- 1998年にFDA(米国食品医薬品局)により、医療機器として認証を受けています。
- 日本では完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
※同様にアソアライナーなどのマウスピース型矯正装置完成品も薬機法対象外となります。
※平成29年医療法等の一部改正、平成25年薬機法公布(旧薬事法)に基づく日本矯正歯科学会の方針にしたがい、カスタムメイド矯正装置完成物、ならびに商品名の記載等について修正を行っています。日本矯正歯科学会の認定医ならびに専門医は、日本矯正歯科学会の倫理規定に準拠する義務を負っています。